美少女ゲーム開発現場でのキャラクター彩色方法を、わかりやすく解説します!■はじめに
こんにちは。いつの間にやら累計90万アクセスと結構読まれているらしい、
SherbetSoftの「エロゲー的CG講座」をリニューアルいたしました。
今回の講座はチーフグラフィッカーのしるどら
(@47agd)と、校正・編集担当の本条靖竹
(@yasutaketin)の二人がお届けします。
リニューアルする理由は、まず情報が古くなってしまった事。
以前のCG講座を制作したのはもう5年も前になるので、Photoshopのバージョンも7でしたし、当時はSAIも出てなかったと思います。
それにサンプルとして塗ったキャラクターが他社様のキャラクターでしたので、同人サークル時代はともかく商業化した今となっては、ちと問題あるかな、と。(^_^;
初心者からプロの方まで読みやすく、制作現場のできるだけ最新の情報をお届けしたいと思います。
この講座ではPhotoshop、SAIといったアプリケーションの操作など、
基本的な事はある程度飛ばして、いわゆる「エロゲ塗り」の解説に重点を置きたいと思います。分からない単語や操作がある場合は、申し訳ありませんが検索して他の講座等を参照していただければと思います。
「趣味でCGを塗ってみたい」方から、「CG塗りを仕事にしたい」方まで、少しでもお役に立てればと思います。
■制作環境
●使用アプリケーション
ペイントツールSAI Ver.1.1.0
Adobe Photoshop CS5 Extended
●今回使用したハードウェア
ショップブランドデスクトップPC(by
ドスパラさん)
OS:Windows7 Home Premium 64bit Edition
(メモリを3GB以上にする場合、OSは64bit版が必須となります)
CPU:Core i7-2600
(CPUは安いCore i5でも問題ないかと思います)
メモリ:8GB
(メモリはPhotoshopとSAIを同時に動かすなら4GBだとギリギリ、
できたら8GB欲しいです)
タブレット:Wacom Intuos4 PTK-640/K0
(安価なBambooでも高価な液晶タブレットでも、予算と好みに合うもので良いかと思います)
モニタ:EIZO FORIS FS2332-BK 23インチ(フルHD)
ビデオカードは…まぁ何でもいいと思います。
●今回の使用画像と注意事項について
今回は弊社作品
『制服天使』のジャケット画像を塗っていきます。
注意事項です。ここで説明することは必ずしもこうやれ、というわけではなく、あくまでも一つのやり方と捉えてください。要点は可能な限り入れたつもりですので、自分の技術向上に活かすもよし、描き方を比較して自分のやり方を振り返ってみるもよし、いろんな視点で見ていただけると嬉しいです。
塗り方も決して一つではありませんので。皆様にとってお役に立てれば幸いです。
●線画について
線画では現在、
SAIがすごく重要なツールになっています。原画家さんも線画はSAIのみで、という人が多いんじゃないでしょうか。
SAIのメリットはまず、
線画の補正が効いて滑らかになる事。動作も軽いし、価格も安い(5250円)という神ツールです。
前回の講座ではSAIを使ってませんでした。時間の経つのは早いですね。(しみじみ)
弊社では現在、シャーペンもスキャナも使ってないです。原画家さんもほとんどの方はSAIで線画を仕上げております。
(講座の続きを読めばわかりますが、
SAIは塗りでも活躍します。版権イラストなどはSAIのみで線画から塗りまでやります。作業が早く終わるのがメリットです。)
●ファイルの解像度について
まず画像の解像度について悩まれる方もいらっしゃると思いますが、印刷するものは
350dpiがひとつの基準になっております。今回扱う画像はDVDパッケージサイズ原寸で350dpiの画像です。(横2590x縦3624ピクセル。)RGB形式で作成し、入稿時にCMYK形式に変換します。
イベントCGは、2400x1800くらいでやってる事が多いです。立ち絵は縦4000ピクセルくらいとってます。(差分多いと激重!)
またブログ形式で更新していきますので、ゆるりとおつきあい頂ければと思います。全8回くらいの予定です。
作業前イメージ完成イメージ